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2019/2 好決算銘柄の分析

 

好決算を出した銘柄はすでに上がっているわけで、わざわざそれを買うことで利益を出すことはできるのはなぜか。その謎を解明すべく、我々取材班は東証の奥地へと向かった…。

決算期、一日数百の企業が決算を出すコミケ会場のようなこの期間、全ての決算の内容を把握することは難しく、投資家の真価が問われる期間とも言えるでしょう。
一方、その全ての決算に目を通したところで、株価が上がる決算はどれなんだ!おれは決算なんて知らんがとにかく上がる株が知りたいんだよ!どうなんだい!と言われると確かな答えがありません。
良い決算に見える決算はたくさんあります。その中で株主から評価され続け、株価を次のステージに押し上げる良い決算はそう多くはありません。
好決算の中にも良い決算と悪い決算があるわけです(一行で矛盾)。つまり、本業がしっかり利益を出し、翌期以降もさらなる成長が期待されるような決算であれば株が買われ、本業は鳴かず飛ばずで土地や有価証券を売って益出しをしているだけの決算であれば、投資家には相手にはされません。

そんなある程度「正解」となるだろう銘柄について、改めて勉強してみましょう。
今回は時価総額100億円-500億円の中型銘柄(個人投資家目線)にスコープ。

 

 

ダブルスタンダード (2019/2追加) 株探

ビックデータ処理によるRPA、サービス開発。3月決算。
株探記事:ダブスタが買い気配、4-12月期(3Q累計)経常が74%増益、対通期計画92%進捗

お手本のように業績を伸ばしてるので、上場からの事業拡大の流れも詳しく見たい。難しくてよくわからない現在の事業についてはこちら。

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先端業界いいところどり。また、バックオフィスの自動化だけでなく、データ分析からマーケティング支援によりフロントまでつなげるところまでが確かに使いたくなるサービスとなっております。結果として「客が来すぎて営業する必要もねえぜー!フゥハハー!」と開示資料に何度も書かれています。特に金融業界中心にデータクレンジングについてのニーズは高いようです。

3Q進捗92%なので、上方修正を織り込む株価。非常に利益成長が高いため、5月の通期決算開示で来期予想をどう出すか。PERも63倍。個人的には売上4,000百万円、利益1,300百万円あたりと期待されそうな。事前の期待値が高いので決算持ち越しはやや危なそうな銘柄。
決算資料は自社ウェブサイトから消していく、セグメント情報も載せないなど開示には強気姿勢。

株価は右肩上がりで成長を織り込みながらすでに時価総額350億円。(株価5,200円)
直近では3,000円で底をつけ6,000円の高値チャレンジ。やや重たいが、成長水準と成長を考えれば妥当か。意外と信用買い残少ないんですよね、5%程。

  
 

 

 

リンク (2019/2追加) 株探

卸売・小売・製造向けソリューション。12月決算。

そういえば、上場直後の好決算は評価されやすい。上場時のお化粧がない(またはあってもそれ以上に成長できている)点がポジティブ。
株探記事:リンク、今期経常は40%増で6期連続最高益更新へ

導入支援→メンテナンスで儲けるビジネスモデル。店舗数とライセンス数は比例するため、導入数の増加がそのまま成長につながる。また、導入数の伸びが鈍化すると時間差で利益率の高いサポートの収益も鈍化してくるため、売上鈍化後はワンテンポ遅れて利益の鈍化がやってくる。見極めたい。

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2019/2現在、青天井相場。単価が高いので5桁は重たくなりがち。
時価総額150億円。ここからは数字がついてくるかどうか。

  
 

 

 

メドピア (2019/2追加)株探

ドクタープラットフォーム事業(医師向けのコミュニティサイト・求人ポータルサイト)とヘルスケアソリューション(オンライン診療サービス)。9月決算。

株探記事:メドピア、10-12月期(1Q)経常は98%増益で着地
この会社の安定成長もさることながら、 決算資料が説得的な点もポジティブ。各事業セグメントごとにブレークダウンした成長分析、コミットメントした事業計画に対する進捗の具体的な開示、事業戦略と計画、としっかり開示できている。

セグメント別の損益については今期でヘルスケアソリューションが黒字転換。これまで利益の足を引っ張っていたセグメントの成長フェーズなら一気に利益が拡大する可能性あり。

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中期戦略ではFY2020中に時価総額500億円を目標。(2019/2時点から2.5倍)
また、現状の事業セグメント以外に 新規事業(薬剤師向けプラットフォーム事業)の展開(2019.4~)を見据える。そのための投資=M&Aのため20億円を調達。

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2019/2現在は去年のレンジ1,500円ー2,350円の上限。(2,200円で時価総額200億円)
上抜けで上場来高値の2,820円が見えてくる。信用倍率も2-3倍程度で、上限は空売りで叩かれてきたが、利益拡大フェーズに見えるため、上抜けて踏み上げも期待できる。

  
 

 

 

CRI・MW (2019/2追加) 株探

ゲーム向け中心の映像・音声特化型ミドルウェア開発。9月決算。
株探記事:CRIが買い気配、10-12月期(1Q)経常は8.1倍増益で着地 

ゲーム向けは近年安定的に売上を伸ばしているが、Switch向けと考えると頭打ちも見えてきている。
その他のセグメントではVR、車載カメラ、IoT家電、ウェブ配信など様々な先端技術へプロダクトが採用されているものの売上の安定成長を見込むのは難しい状態。ウェブ配信向けが伸びるかどうか。また、製造業の宿命として低い利益率を改善できるかどうか。

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株価は2,000-4,000円のレンジ。(時価総額100-200億円)
業績の安定成長が見込めるまでは4,000円付近で空売りが入る状態か。2019/2現在、信用倍率2付近